はじめに
仏教について、いっしょに学んでいきましょう
世界の国々には、ビザ申請書類や入国書類に「宗教」「信仰」を記入する欄を設けている国があります。インドや中東の諸国などです。イスラム教の国などで、氏名の次に記入欄があることなどは、宗教や信仰がその国の人々にとっていかに重要であるかを物語っているような気がします。
では、日本はどうでしょう? 今の日本人は、あまり宗教のことを深く考えていないように思います。
文化庁の「宗教意識調査」によれば、「宗教心は大切だ」と考える人は全体の約七割です。しかし、「信仰や信心を持っている・信じている」と答えた人は約三割です。特定の宗教に関わることは、なにか特別なこと・避けたいことと感じている人が多いようです。
世界の主な宗教の分布を示した地図によると、日本は仏教国ということになっています。ところが、自分が仏教徒であると自覚している人は、多くありません。日本に生まれ育った人の多くは、生まれた時から仏教が身近なところに存在するためか、かえってあまり意識していないようです。ましてや、わざわざ学んでみようと思う人は少ないことがわかります。
さて、その仏教はお釈迦さまがお説きになりました。しかし仏教は多くの宗派に分かれています。同時にさまざまな修行の仕方が存在します。それはなぜでしょう?
お釈迦さまは、ご生涯最後の八年間で法華経をお説きになりました。
法華経を説かれるまでの約四十年間は段階的に方便の教えを説き、最後に真実の教えである法華経をとかれたのです。
このように一口に仏教といっても、法華経とそれ以外の教えでは、説かれた目的も内容も大きく異なります。しかし、人間は頭のよい人であっても、自分の理解したところに執着するため、法華経以外の書協を根拠とする多くの宗派が誕生したのです。
在家日蓮宗浄風会は日蓮聖人の教えに基づき、純粋なご信心を伝承しています。
私たちは、社会、暮らし、生活のなかにしっかりとした信仰を取り入れることで、人生をより良く、安心して日々を過ごすことができるのです。
このあと、これらのことがらについて、もう少し詳しく解説していきます。
さあ、いっしょに学んでいきましょう。