愚公、山を移す
衣裏繋珠
オウムの消防士
目連尊者の回向
烏龍(おりゅう)と遺龍(いりゅう)
旋陀羅の鈴
鬼子母(きしぼ)、守護神となる
キツネのご法門
アジャセ王のざんげ
2017.02.05
むかし、ビンバサラという王さまがいました。王には子どもがいませんでした。妃のイダイケとニ人、「どうか子どもに恵まれますように」と祈りました。あるとき、その祈りを聞いた仙人は、「わしが死んだら、生まれかわって子になってやろう」と約束したのです。ところが、いつまでたっても仙人は死にません。王は待ちきれなくなり、じぶんの欲望をかなえるために仙人を殺してしまいました。やがて妃は元気な男の子を産みました ....
雪山童子(せっせんどうじ)
2017.01.06
昔むかし、雪山(せっせん)という山に、一人の若者が住んでおりました。その名は雪山童子。ひとり静かに仏道を行じておりました。世に仏はましまさず、教えを求める童子の思いは募るばかり。ある日のこと、童子が道を歩いていると『諸行無常、是消滅法』夢にまでみた仏の教えを説く声が聞こえてきたのです。 「いったい誰が…」童子がまわりを見渡すと、そこにはあら恐ろしや、髪は炎の如く、歯は剣の如き鬼神が立っておりました ....