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「会長就任20周年を迎えて」泰永先生インタビュー |
『勇奮勃々と社会に向かう』 |
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20年を振り返っての感想を一言。 |
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泰永 |
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「若い会長」ということで、ご信者の皆さんは期待よりも心配の方が大きかったのではないでしょうか(笑)。そうしたなかで、心を一つにしてやってこられたのも、「御法のお計らい」以外の何物でもないし、ご信者の皆さんの護法の心の賜物だと思っております。 |
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浄風会の教えである「本化(ほんげ)仏教」とはどんな教えですか? |
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泰永 |
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日蓮聖人の教えを「本化仏教」と呼んでいます。「本化」とは法華経のなかに出てくる、末法の衆生救済を本仏釈尊から託された「本化の菩薩」のことです。末法の無宿善(未だ仏種子のない)の衆生が救われるには、釈尊の在世に説かれた「脱益(だっちゃく)仏教」ではなく、久遠実成の本仏による「下種(げしゅ)仏教」によるしかない。自らそれを実践し、弘められたのが日蓮聖人です。そういう教えに立つのが「本化仏教」です。 |
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「在家主義」を一言で言うと? |
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泰永 |
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在家、すなわち社会に生きる生活者が、出家僧侶に一切頼ることなく、自ら主体的に信仰をたもつということです。もちろん会長である私自身も在家です。在家の信者が、日々の生活の中で自分自身の信仰を高めながら、同時に正法弘通(布教活動)に励む。これが私たちの修行であり活動です。 |
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そのなかで会長と信者の違いは? |
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泰永 |
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会長は、「法燈を継承した導師」という宗教上の絶対的立場を背負っています。その意味では、責任は重大です。 |
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宗教者として今、何をすべきだと考えますか? |
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泰永 |
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今の世の中、毎日のように不祥事が報道されています。あらゆる場面でモラルの欠如が表面化していますね。私は、正しい道徳観念、倫理観を育てるのは正しい宗教をおいて他にないと思います。そういう意味でも、常に社会との接点をもち、人々の生活の中に入って、人々を感化していくことです。 |
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これからの弘通への取り組みは? |
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泰永 |
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この二十年間で「社会に開かれた浄風会」という理念が、ご信者の皆さんのなかに浸透してきました。「勇奮勃々」(ゆうふんぼつぼつ)という言葉がありますが、私はご信者の前向きの姿勢をみると勇気が湧いてきます。この理念を具体的な成果に結びつける機運が高まったということでしょう。浄風会は今まさに社会に羽ばたき、実践をもって成果をあげうる時代に入っています。そういうこれからの10年、20年にしたいと思っています。 |
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(このインタビューは平成19年11月15日付『中外日報・浄風会泰永会長就任20周年記念特集』に掲載されたものです) |
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